夢博士の独白



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毒虫へと変身する言葉、開放された扉と光に満たされた通路、無意識と対象との関係性

 その「通路」が果たして屋根裏の「部屋」へと通じるのか、それとも「毒虫」との因果的な「再会」へと導くのかは、カフカの「小説」では「予告」はなされていなかった。「人生」は一瞬の「戯曲」の如く短く、「小説」も斯くも眩いが、「言葉」は強いイメージとなって、私の「脳内」で毒のような「暴言」を吐く。「夢」が「記憶」の引出を暴くのか、それとも「暴言」が「毒虫」への変身を誘うのか、増殖するイメージの「扉」の向こう側では、数え切れない怪力の「番人」が立っていたのです。

 ふっと隣を見遣ると、平然としてバローがいる。いつの間にか、四足歩行に戻っている。垂直に起立した「尻尾」は、まるで生き物のように動いていたのです。それは、「言葉」からの「自由」を闊歩していて、イメージにも「執拗」」に付き纏われることはない。

 自然の「摂理」とは、この「過去」と「未来」の健全な「歩調」に在るのかもしれない。現実的な「死」の「恐怖」には拘束されるが、観念的な「死」への「不安」からは「自由」で在るに違いない。あのイメージを喚起する「扉」ですら、それが「木」で在ろうが「鉄」で在ろうが、彼の「認識」の差異の「対象」とは成り得ない。そもそも「意味」との出会いが起り得ない。「言葉」の恣意性からも無縁で在るに違いない。

 あっと隣を見遣ると、突如としてバローの「尻尾」が直角に曲がっている。その「先端」が「扉」を指し示していて、「扉」の数が明らかにされていく。六という「数字」が「脳内」に浮かびました。その「数字」の「意味」が問われているのか。それとも、潜在意識の「暗闇」の中で、一個の「賽」が投げられたのだろうか。

 「夢」と潜在意識の「暗闇」とはどこかで通じているに違いない。そう閃いた「瞬間」、六つの「扉」が一斉に開け放たれたのです。六台の「車」が「光」の塊となって飛び出してくる。瞬く間にして「通路」は「光」で満たされる。「通路」が一つの「光」の束となって、高速で移動する「空間」へと変質したのです。

鮮やかで色取り取りの「衣服」を纏った「動物」が、零れるような「笑顔」を振り撒きながら、後方の「暗闇」に次々と投身して行く。フロントガラスには、唖然とした誰かの「顔」が映り込んでいたのです。それが誰の「顔」なのか、それを誰が問うているのか、それは紛れも無く、私の「意識」でした。

仮に、「意識」が何らかの「対象」との「関係性」で在るとしたならば、一体全体、私が「夢」の中で経験している「対象」とは何なのだろうか。私の「謎」は深まるばかりだが、私の「意識」も深い眠りの「空間」に消えて行く。無意識の「暗闇」に戻って行く。 

気紛れな「意識」が再び帰還すると、六台の「車」は高速道路のETCシステムに差し掛かろうとしていました。一つの「光束」としての「車列」は、サイコロの「目」に従って、六つに分かれた「喚問」を通過しようとしていたのです。私の「車」は四番に「入廷」しました。運転免許証と同時に「審査」を求められたのは、意外なことにクレジットカードでした。てっきり助手席に居たと想っていたバローが「審判」を下すと言うのです。

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by artbears | 2019-02-28 18:09 | 連白


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