夢博士の独白



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夢を見た夢10:永遠の迷宮からの脱出と逃亡、音楽に閉じ込められた夢又は移民の現実


 同じ「場所」をクルクルと回っているのでは、という「疑念」が「夢」の中で浮かんで来たのです。この「状況」が永遠に続くのでは、という「恐怖」が回り始めたのです。覚束ない「足元」が視えて来る。それは、何かのイメージではなく、物質的な「実体」からも遠く離れている。それは、低く垂れ込めた「雲」のように動き、地を這う「蜘蛛」に見えなくもない。私は酷く酔っていたに違いない。

 傍らには、無表情で野放図な「壁」の「存在」を感じました。その「壁」が右方向に湾曲しているというイメージが浮かんで来たのです。その先には「虚無」が拡がっている。その先には「混沌」が待っている。この「死」へと向かう「感覚」こそが、全てのイメージの「源泉」に違いなかったのです。

 「壁」にはタイルが貼られていました。白地に青色の反復する「文様」が描かれていました。アラビア語は読めない。「動物」や「植物」の痕跡すらない。視るべき「対象」が示されていない。イメージの「発生」が許されていない。そこには、宇宙的な広がりを志向する「精神」の息吹と躍動のリズムが描かれていたのです。

 私は再び「視線」を「足元」に移しました。誰かが何かを催促している。催促されているのは「私」なのか。覚束ない「視線」の先には、青地に白色の反復する「文字」が書かれていました。「壁」のタイルが反転していたのです。イスラムの「聖地」は近く、モスクでの「読経」は行われているに違いない。急がなければ、私は依然として、同じ「場所」を、モスクの「円柱」の周りをクルクルと回り続けていたのです。

 とにかくホテルに帰らなくてはいけない。この永遠の「迷宮」から抜け出すためにも、ホテルの「名前」を思い出さなければならない。右ハンドルの「車」が何台か、町の中心を目指して、繁華街の「光」の装いを求めて通り過ぎて行く。「信号」が点滅する。「真夜」は貪欲に、微かな「光」ですら呑み込もうとしている。タクシーを拾わなければ、その時、ダンという「名前」が想い浮かんだのです。それはステーリー・ダンなのか、ここは「英国」ではなくて、「米国」なのかもしれない。

 どのようにして「部屋」に辿り着いたのだろうか、「窓」から観える「月」は凍て付いて見えたのです。黒い街路樹の「枝」と「影」が、時折、「月」を揺さぶって見えたのです。又しても、誰かが何かを催促している。一晩を過ごす毎に、「疑惑」と「真夜」は深々と寒さを増して行く。とにかく室内用の青色のスリッパを探さなければならない。白っぽい「床」が酷く冷たく感じるのは、そのために違いなかったのです。

 「移民」はセントジョンから流れ着いた。見るがいい、素晴らしい「詐欺」の栄華をと、彼等の「音楽」が聞えて来たのです。黒ずんだ「壁」には、長老からの「手紙」が貼られていて、20人の「罪人」は冷え切った「床」の上で、暖かい南国の「空」を想い描く。ここも危険な「場所」に違いない。思わず、窓際のコップに「手」が伸びたのです。この「水」は果たして「安全」なのだろうか、その「疑問」がどこからか湧いて来たのです。


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by artbears | 2018-03-30 19:28 | 連白


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