夢博士の独白



2018年 05月 29日 ( 1 )


無意識の残酷な意思決定、濃密なる他者としての黒猫、湖面に映る満月の在り方と自由

 青い「靴音」が盗まれるというシナリオには、紅いiPhoneが錆色に変わるという「予言」とも盗れる「筋書」は削除されていたのです。「靴音」が雨垂れとなって「脳内」で響く、犬の鳴き声のようにして、「耳」をソソクサと触る。私のiPhoneが「雨音」に錆び付いて見えるのです。拾わなければ、忘れてしまう。沈んでしまう。意思決定は「無意識」に大きく影響を受けると、フロイトは「予言」しました。それは、コペルニクス的な「展開」であって、ダーウィン的な「進化」とも言えるのです。     
 それにしても、犬たちが物欲しそうに、「首」を折り畳んで見上げている。泣き出しそうな「顔」が、喜びに満ちた「尻尾」に振り回されている。彼等はただの犬、途方に暮れた野良犬だと、もう一人の「私」が耳元で囁きました。彼等を、この「塔」の上まで誘き寄せて、この「塔」の上から突き落とす。そして、深紅の「薔薇」の花束を「鞭」として撃つべし、と唆すのは誰なのか。意思決定は意識的ではないが、私の「無意識」のなんと残酷で残忍なことか。 
 それは猫のようにして、唐突に現れる「亀裂」のようにして、その隔絶の「予感」は日常性に紛れ込んでいたのです。親密で在るが故に、遠くから見詰める「他者」、私の「内面」を映し出す「鏡面」、目を逸らしてはいけない、何を見ているのかを考えなければいけない。恐らくそこには、犬のような「命令」と「服従」の関係性はない。猫のような「自由」は、しなやかに身を転じて、私に「苦悩」と「矛盾」と「欺瞞」を置き去りにして行く。 
 猫のようになって、「夢」の中を放浪することがある。「絶望」と「希望」を交換して、手の内を明かすと、決まってiPhoneが小さく見えるのです。相対的にゲームのアプリは大きくて、基本的に「画面」に収まり切らない。遠くの「塔」が食み出して観えて、近くの着信音がブルブルと「消音」となって震えていたのです。 
 砂利道では、土砂降りとなった「雨音」が落ちていました。どこかの「異国」のホテルの「扉」の前で、「鍵」の番号が1010と思い出せたのは、全く幸運なことでした。私の「英語」が聞き取れないと言うが、「仏語」は知る由も無い。犬のようにビショ濡れになった「私」を尻目に、「扉」は内側から施錠が解かれて、白い「足首」に纏わり付いた「黒猫」は労いの「媚」を売っていたのです。フロントまで歩かなければいけない。受付の「不信」を顕わにした複数の「眼球」が、私の「水滴」を非難しているのが見えたのです。 
 そんな時、足元の「黒猫」が、暗闇の中の「自由」を語ろうと擦り寄って来ました。聞き耳は立てるが、「薔薇」の花束など見向きもしない、考えろという素振りが素っ気無い。私は酔っていたのか、飲酒運転を避けるために「車」を乗り捨てて、タクシーを拾ったことを思い出したのです。その意思決定は、極めて意識的でした。
 右側には「湖畔」があり、左側の「岩肌」に沿って湾曲する「山道」は段々と狭くなる。心細くなる。円形の「湖面」には、「黒猫」の瞳のような「満月」が映り込んでいる。「自由」への抜け道がどこかに在って、「黒猫」はどこかで待っているに違いなかったのです。
d0078609_18134049.jpg

[PR]
by artbears | 2018-05-29 18:16 | 連白


ソフトマシーン・やわらかいきかいのひとりごとです
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧