夢博士の独白



設計に無い階層と発想、機械又は悪魔のような戦車、労働の意味と消え逝く信仰と芸術

 確か「工場」の設計図には、初めから二階建ての「構想」は無かったのです。二階が無いということは、それ以上の「階層」が物理的に存在できない。それ以上の「発想」が精神的に生成できない。この「工場」は、始めからバベルの塔には成り得ないという「前提」の上に成り建っていたのです。ガランとしたフラットな「床」が広がる。透明で純粋な「被膜」が塗られる。やがて乾燥して、不透明な「下地」が現れるに違いない。

 ヒタヒタと迫りくる「現実」、その得体の知れない「未来」へのネガティブな「感情」、それが黒く深い「目」の奥に映ったのかもしれない。国籍不明の男女のレスリングに「変身」したのかもしれない。紅白に分かれて、男女が睨み合っていたのです。御呪いをかけるように動く「指先」が、相手の次の「心理」を読み合っている。お互いに「気勢」を制し合っている。その「光景」が、在ろうことか、中二階の物流倉庫で繰り広げられていたのです。存在しないはずの「格闘技」が「目」の奥で生成していたのです。

一般的な物販事業におけるネットとリアルの「戦争」は結着が着いたようでした。次の「戦場」はコンテンツ分野に移ろうとしているのです。大局着眼、小局着手、その「認識」が在りながらも、この途轍もない「変化」を前にすると、立ち竦むしかない。「問題」を先送りして、部分最適化で環境適応するしかない。物造りの「聖域」は守られるのだろうか。「夢」の中にも、「不安」が越境して来たのです。「現実」が侵入して来たのです。

 最新鋭の「機械」は所狭しと並んでいました。それはあたかも、「闇」に寄り集まる「悪魔」のようにして、整然と待機する「戦車」のようにして、「戦争」が間近であることを報せていたのです。何人かの黒いブルカを着た作業員がヒソヒソと立ち話をしている。彼女達が一斉にこちらを振り向く。彼女達の黒く深い「目」の奥には、紅くメラメラと燃え上がる「炎」が視えたのです。不可視ではあるが、真っ直ぐな「意志」が見えたのです。

 その強く鋭い「視線」は、「私」が味方なのか、敵方なのかを問うているようでした。私は「私」に問う。私は「神」を信じるのか、それとも「神」を殺したのか。「神」に触れた覚えは無いが、「災禍」はすでに起きている。彼女達はすでに目覚めているが、されど「権利」は与えられない。勝ち取るしかない。黒いブルカが強制的に脱がされようとしている。白い信仰心が暴力的に剥がされようとしている。

 着衣するブルカ、脱衣する「私」、白いレスリングウェアが見えたのです。私の「本質」は隠さなければいけない。中二階のベランダでは「勝敗」が決しているのだろうか。何れにしても、「勝者」の「視線」に触れないようにして逃げなければいけない。未完成の「工場」からは、エアーシャワーを浴びずに「脱出」ができるはずでした。
 かつて「機械」は「悪魔」に例えられたではないか。その「機械」が人工頭脳を備えたロボットとなり、人間から「労働」を奪おうとしている。付加価値を生め、創造的であれ、さもなければ「死」を選べ。働くことの「意味」が問われているのです。「創造」と「労働」が同義ならば、最後の「聖域」である「芸術」は消え逝く「運命」に在るのだろうか。

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by artbears | 2018-01-30 19:15 | 連白
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