夢博士の独白



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Y字型の焼け焦げた木立、白鳥の世界に出現した黒鳥、王の入場を固く閉ざした城門の扉

暗闇には、忍び寄る「気配」を消そうとする意図は無かったのです。しかし、紅色の「流星」が垂直に尾を引きながら間歇的にしかも集団で落下を始めたため、その暗闇の階調の変化は、自ずと夜の「濃度」が刻々と深まっていることを報せていたのです。様式的には西洋の「庭園」への進入部分のように想われる「道路」の両側には、黒く焼け焦げた木肌を露わにした「木立」が整然と並んでいました。それらは、まるで戦意を喪失した「敗残兵」のように見窄らしく視え、途中で「切断」されたY字型の二本の幹は、絶望の「記号」を暗闇の中に浮び上がらせていたのです。暫く歩くと、中央に大理石の「噴水台」が置かれた円形の「広場」に出ることになりました。そして、その周囲にも、無数の「木立」は無言で取り囲んでいたのです。見えざる敵の「気配」が、この「広場」全体に充満していることは確かでした。小鳥達のさえずりは止まり、小動物は草むらに身を潜めたのです。すると突然、青天の霹靂とも呼ぶべき「事態」が何の前触れも無く起こったのです。紅色に燃え盛る「流星」が「広場」を目掛けて忽然と飛来し、「噴水台」に猛然と突入し、大理石で彫られた「ダビデ」の上半身は木っ端微塵に砕け散ったのです。斯くの如くして「日常性」は崩壊し、人の手に負えない「不確実性」が出現し、世界は一瞬にして「異次元」に移行してしまったのです。「ゴリアテ」は、外堀が既に埋め立てられ、内堀だけになった「城砦」を最後の寄り所として、反撃の機会を窺っていたようです。「流星」は、そのことの「予兆」でもあったとの解釈も成り立つのです。そして、下半身を露わにして天を罵る「巨大兵士」の姿を観た私は、視ることは視られること以上に悲しく痛いことだと思ったのです。この「非日常性」が、この「恐怖」への刺激だけを繰り返す生き物のような「映像」が、私の「体内」に取り込まれることを「拒絶」する方法はないのかと思ったのです。「ゴリアテ」の背後には、4基の超立方体の「構築物」が一定の間隔を保って規則正しく並んでいました。それらの「構築物」の上屋根は吹き飛ばされ、焼け爛れた鉄骨の合間からは、黒い鉛製の入れ子状になった「格納器」が見え隠れしていたのです。そして、見えざる敵の「気配」は、この「格納器」の亀裂から外部に放出され、一部は、可視化された黒いドロドロの「液体」となって流出していたのです。それは、あちら側(3・11)からこちら側(9・11)へと架けられた「跳ね橋」の周辺を「汚染」することになったのです。やがて、その重油のような粘着性と弾力性を兼ね備えた「液体」は、鎌首をもたげた黒い「毒蛇」となって、「水面」をS字型の「軌跡」を描きながら泳ぎ始めました。その時のことでした。背後の暗闇の中で秘かに咲いていたはずの「夜桜」に突風が吹き荒れたのでしょうか、無数の白い「花弁」が花吹雪となって、「水面」に舞い降りる「光景」が眼前に拡がったのです。その無数の「白鳥」の集団にも見立てられる「光景」は、平均と標準偏差によって「リスク」を正確に評価できるとした「正規分布」の世界のようにも観えたのです。穏やかな「水面」には、いつもの想定内の「日常性」が復帰したかのようにも想えたのです。しかし、「ブラックスワン」は、やはりそのタイミングで、確率分布が適応外の異常な「現象」として、私の「脳内」の暗闇から忽然と姿を現したのです。あの「毒蛇」が「黒鳥」へと突然変異を遂げたのです。私は、「白鳥の世界」に「黒鳥」が次々と出現するという、何とも遣り切れない「世界」を「幻視」してしまったのです。その時のことでした。「投石」するにも上半身を失った「ダビデ」の入場を固く「拒絶」するかのように、「跳ね橋」はガラガラと音を立てて上がったのです。そもそも「投石」することで解決を見出せた「世界」は終わっていたはずなのです。そして、「大手門」は永遠に閉されることになったのです。こうして、「退路」を断たれたことに対する増大する「不安」を抱えた私は、思わず、残された「進路」を振り返って観たのです。すると、「搦手門」から視える「光景」は、私を身震いさせずにはおかないものでした。4基の超立方体の「構築物」が一定の間隔を保って規則正しく並んでいたのです。そして、その背後には、雄叫びを上げる「ゴリアテ」の後姿が、モクモクと立ち昇る「噴煙」の合間から視えたのです。私は、驚愕の思いで立ち竦みました。なぜならば、この私の「脳内」の宇宙的空間に浮かぶ「城砦」は、相似形を描きながらも、実は、同一のパターンの繰り返しであることを「直感」したからに他ならなかったのです。
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by artbears | 2011-04-30 18:52 | 自然


ソフトマシーン・やわらかいきかいのひとりごとです
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