夢博士の独白



2017年 01月 30日 ( 1 )


夢を見た夢2:白夜の雪山に向かって走る電車、絶たれた部屋の光と閉じられた扉の音

 五人の「友人」は白くて巨大なマスクをしていた。電車の「窓」には、その「証拠」が写し撮られていたのです。やがてガラスの歪みが、白い毒マスクに変えて見せる。二十日鼠の左右の「耳」のようにして、それは垂れ下がって見える。それは逆さになって見える。
 凍て付いたプラットホームに立った「私」は、彼等を待っていたのだろうか、それとも送っていたのだろうか、足先の氷結した「感覚」は麻痺して、その「解凍」を拒み続けていたのです。常に「解答」は先送りされてきたのです。
 一本の「線路」はひたすらひたむきに走っていた。白い「雪山」に向かって、二本が一本となって延びていたのです。消失点は文字通り消えて無くなる。二十日鼠ほど「短命」ではないにしても、一方通行の「人生」には他に選択肢は無かったのです。
 五人の「友人」は降車していたのだろうか、それとも乗車していたのだろうか、「夢」のなかの「私」は、そのことに無関心を装う。いつも答えようとはしない。とにかく彼等に追い着かなければならないのだが、彼等はプラットホームの反対側に視えたのです。
 私の「逡巡」を嘲笑うかのようにして、開かずの「踏切」は閉じたままでありながら、「線路」の左に寄り添う「側道」を足早に歩いていたのは、他ならぬ「私」でした。私は意図せずにして、彼等の「先頭」を歩いていたのです。ダルマさんが転んだ。振り返ると後方には、黒くて巨大な「山影」が迫っていたのです。
 五人の「友人」が一人二人と近付いて来ては、次々と「無言」で離れて行く。彼等の「横顔」は浮かぶのだが、彼等の「名前」は白く沈んで行く。マスクは外されたのだろうか。ダルマは起きたのだろうか。だれも答えようとはしない。私は「孤独」を噛みしめながら、それはいつものことだと呟いたのです。穏やかな「湖面」のような諦念の「心鏡」を眺めたのです。振り向くと前方には、白くて巨大な「雪山」が迫っていたのです。
 私は都合よく、左側に現れた「路地」に駆け込むことにしました。崩れかかった「建物」には、差し出がましくも「廃虚」という看板が架かっていたのです。その隣には、地球に優しいという「偽善」のテロップが電光掲示されていたのです。何となく目的とした「建物」は、満潮のように近くに現れては、引潮のように遠くに逃げて行くのです。
 一歩として歩いた「記憶」は無いのだが、微睡むことなく着いた「入口」の右側には、鳥籠のように吊るされた「水槽」が視えました。赤い「金魚」が喘ぎながら泳いでいる。飾り立てた「尾鰭」を左右に揺らしている。私は戸惑うことなく、堅く閉ざされた「扉」を無理矢理に開けてでも、「侵入」を決意したのです。
 思いっきり「扉」を引くと、白夜のように残酷な「光線」が雪崩れ込んだのです。小さな「頭」の黒いエプロンをした「女」が、大きな手の平で「頭」を抱えて逃げ惑う。奥の「部屋」に向かって走り去る。段々と小さくなる「扉」を開けて行くと、次々と狭くなる「部屋」が現れる。この「状況」は長続きするものではない。その「認識」の直後に「光」が絶たれたのです。大きな「扉」から順番に閉められる「音」が聞えたのです。
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by artbears | 2017-01-30 19:40 | 連白


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